こくみん共済の自動車共済の口コミや評判は?
地域や業界などに、協同組合という助
け合いを目的として組織があります。
そんな組合が組合員向けに提供している保障商品が共済です。
そして、共済の中で自動車保険と同
じ役割を果たすのが自動車共済です。
自動車共済に加入するには、まずはどこ
かの組合の組合員になる必要があります。
とは言え、誰でも入れる全国的な組合が
複数あるのでどなたにとっても身近です。
全労済の「マイカー共済」は言葉使いに特徴はあり
ますが、仕組みは一般的な自動車保険と同じです。
基本保障
基本保障の概要は以下の通りです。
| 保障 | 概要 |
|---|---|
| 対人賠償 | 無制限 |
| 対物賠償 | 無制限・3,000万円・1,000万円から選択可能 |
| 人身傷害保障 | 無制限・2億円・1億円・5,000万円から選択可能 |
| 車両損害保障 |
保障範囲は一般保障・エコノミーワイド・エコノミーの3タイプ |
自動車保険と比べた時の「マイカー共済」の特徴は以下の点です。
・人身傷害保障の最低限は5,000万円。
自動車保険は最低3,000万円が多数派。
・車両損害保障の保障範囲は3タイプ
ある。自動車保険は2タイプが多数派。
・車両損害保障は少なくとも10万円が自己負担
になる。自動車保険は自己負担ゼロも選べる。
注視すべきは車両損害保障です。必ず10万
円以上の自己負担があるのは要注意です。
10万円と、20万円または30万円に増額できますが、
金額を上げれば上げるほど掛金は安くなります。
「特約」
「マイカー共済」の保障に関わる特約には以下があります。
・搭乗者傷害特約(人身傷害保障を補強)
・新車買替特約(車両損害保障を補強)
・車両損害の無過失事故に関する特約(車両損害保障を補強)
・弁護士費用等保障特約
・自転車賠償責任保障特約
・交通事故危険保障特約
・地震・噴火・津波に関する車両全損時一時金保障特約
・マイバイク特約
特約の品揃えはダイレクト型自動車保険と同じくら
いで、代理店型自動車保険よりは少ない印象です。
「事故対応」
事故対応のサービスメニューは以下の通りです。
・事故受付(24時間365日)
・現場急行(24時間365日)
・事故初期対応(土日祝日を含めて、19:00までに受け付けた分は当日21:00まで対応)
・示談交渉(対人・対物賠償事故に限って行う)
・事故の相談(土日祝日を含めて21:00まで対応)
いくつかのサービスについて補足説明します。
「現場急行サービス」
損保会社でも同じようなサービスはありま
すが、実施しているところは限られます。
したがって、このサービスは「マイカー共済」の強みの一つです。
ただし、このサービスはいろいろと制限が伴います。
・車対車の事故に限る。
・出動拠点から30分程度で到着できる事故に限る。
・事故状況または地域によっては対応しないことがある。
また、「マイカー共済」の出動拠点はたったの全国76箇所です。
そこから30分程度で到着できる事故に限られ
るので、あまり期待できないかもしれません。
「事故初期対応サービス」
事故の初期対応は19:00までに受け付け
た分を当日21:00まで対応してくれます。
逆に言うと、21:00までに対応が終わらなければ翌日に回されます。
代理店型自動車保険に比べると劣りますが、ダイレ
クト型自動車保険とは同程度のサービス内容です。
「ロードサービス」
以下のサービスが24時間365日提供されます。
・レッカーけん引
・路上クイックサービス
・ガソリン等お届けサービス
自動車保険のロードサービスでは、遠方で走行できなくなった
時の宿泊費用や帰宅費用などもカバーするものが増えています。
それらに比べると「マイカー共済」のサー
ビスメニューは自動車保険より手薄いです。
ただ、もっぱら日常の足として車を使う人にとっ
ては実用レベルのサービスメニューだと思います。
「その他の特徴」
・損保各社、JA共済との等級継承が可能。
・無事故割引等級は最大22等級まで。
全ての自動車保険の間で、他社商品に乗り換える
ときに等級をそのまま引き継ぐことができます。
一方、自動車保険と自動車共済との間では
必ずしも引き継ぎができるとは限りません。
ところが、「マイカー共済」は自動車保険と等級引継ぎ可能です。
損保会社との間で等級引継ぎできな
い自動車共済はおすすめできません。
また、等級が最高で22等級まであるのは中
高年のドライバーの方にとっては朗報です。
顧客満足度ランキングはどうなのか?
公益財団法人日本生産性本部が毎年公表しているラ
ンキングがあり、中立性と規模の大きさは充分です。
ただ、調査対象の企業数が少なく(例年10社程度)、公表
している情報が断片的(上位5位)なのは残念な部分です。
| 順位 | 2018 | 2017 | 2016 |
|---|---|---|---|
| 1位 | セゾン自動車火災 | ソニー損保 | セゾン自動車火災 |
| 2位 | ソニー損保 | セゾン自動車火災 | ソニー損保 |
| 3位 | 三井ダイレクト損保 | SBI損保 | 三井ダイレクト損保 |
| 4位 | SBI損保 | こくみん共済coop | 東京海上日動 |
| 5位 | 東京海上日動 | 三井ダイレクト損保 | SBI損保 |
このランキングでは調査対象が少ないので、
5位という順位は平均レベルと思われます。
こくみん共済coop(全労災)は3年度とも調査対象に含ま
れていますが、ランクインしたのは2017年の4位のみです。
また、他の顧客満足度ランキングでそれほど好評とは言えない三
井ダイレクト損保が3回、SBI損保が2回ランクインしています。
そのため、「マイカー共済」がこの2社の損保より不評だとしてら、
事故対応の評価は自動車保険より悪いという結論になります。
こくみん共済の口コミ評価を確かめる
「安心・満足・良い口コミ」

以前は大手損保に加入していましたが、知人の勧めもありマイカー共済に乗り換えました。理由は同保障内容で保険料が安くなったからです。もっと早くに乗り換えすればよかったと思っています。

掛金が他社と比べて安いのが魅力です。更新前にプランの見直しとしていくつか提案されます。事故の時の相手側との交渉なども問題なかったですし、コスパを考えたら断然おすすめです。

マイカー共済は18歳で免許を取得してから20年以上契約しています。地味な会社かもしれないけど、何かあった時にはしっかりと対応してくれます。

車両保障を使った時には、迅速な対応とスピーディーな支払いで満足です。
「不安・不満・残念な口コミ」

安いけどいろいろな面で迅速じゃなかった。

窓口での対応がなっていない。もっとわかりやすく説明してください。
マイカー共済と自動車保険の競合関係
| 保障・サービス |
・基本保障の充実度は自動車保険と同レベル。 |
|---|---|
| 事故対応の評価 | 情報量が少ないため断定できないが、自動車保険より悪い。 |
| 掛金(保険料) | 代理店型自動車保険より安く、ダイレクト型と競合する水準。 |
上の表を要約すると以下のことが言えます。
・代理店型自動車保険より補償・サービスと事故対
応力では劣るものの、掛金(保険料)は安く済む。
・ダイレクト型自動車保険と比べると補償・サービスは同等
かやや劣り、事故対応力は劣り、掛金(保険料)は競合する。
「マイカー共済」は加入・契約変更・請求などの手続
きを、組合の窓口を通じて対面で行うことができます。
ただし、サービスと事故対応に弱みがある
のでトータルでダイレクト型より充実して
いると言えるが、難しいところです。
共済には契約者保護の仕組みがない?
損害保険会社が破綻した時は、損害保険契
約者保護機構が加入者を保護してくれます。
しかし、こくみん共済coopは損害保険会
社ではありませんので、損害保険契約者
保護機構による保護を受けられません。
また、それに代わる保護の仕組みもないのです。
とは言え、こくみん共済は巨大な金融機関です。
保険会社としての支払い能力を表す2項目、「責任準
備金残高」「ソルベンシーマージン比率」を2018の
決算資料から抜き出し、大手損保4社と比較しました。
| 企業名 | 責任準備金残高 | ソルベンシー・マージン比率 |
|---|---|---|
| こくみん共済coop | 30,770億 | 1,810.1% |
| 東京海上日動 | 43,127億 | 825.4% |
| 損保ジャパン日本興亜 | 37,409億 | 722.2% |
| 三井住友海上 | 31,539億 | 723.2% |
| あいおいニッセイ同和損保 | 18,349億 | 688.2% |
責任準備金残高は国内3位の三井住友海上に近い金額で、ソル
ベンシーマージン比率は大手損保4社を大きく上回っています。
これだけの規模のこくみん共済が、自動車共済の
保険期間である1年間のうちに経営不振になって
あっという間につぶれることは考えにくいです。
大手企業が経営危機に陥っても、常に政府が支援するわけではありません。
例えば、東芝やシャープを政府は支援しませんでしたね。
ただし、公共性が高い業種は例外です。
例えば、2010年に破綻した日本航空を政府は支援しました。
2018年度末のこくみん共済coopの
契約件数は3,120万件にも上ります。
仮に1人平均3件入っているとしても、加入者数
は1,040万人(国民の8〜9%)にもなります。
こくみん共済coopの破綻で、これだけの国
民がパニックになるのを政府が指をくわえ
て見ていることは到底考えられません。
というより、破綻するかなり前の段階で国の行政指導が入りそうです。
「1年満期の自動車共済は身軽」
こくみん共済が販売している共済の中で、自動
車共済は破綻のダメージを受けにくい商品です。
自動車共済は保険期間1年の契約です。
破綻した時の損害は最悪でも、次の更新
までの数ヶ月分の保険料に留まります。
また、こくみん共済ほどの大組織が気づか
ないうちに破綻することは考えにくいです。
悪いうわさが耳に入ってからでも、他の共済
や損保会社に乗り換える猶予はあるはずです。
マイカー共済は自動車保険とも等級を引き継げるの
で、乗り換え先の選択肢はたくさんあるでしょう。
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