自動車保険見直しのタイミング

車を所有している方であれば必ず
加入する必要のある自動車保険。

 

この車の任意保険ですが、毎回何と
なく惰性で更新していませんか?

 

保険内容はよく理解されていますか?

 

大半の方は、今年も何事もなかったので「今まで通りの内
容でよろしく
」と継続更新しているのが実情のようです。

 

極端な話、年齢条件さえきちんとしていれば
補償されるんだし、何とかなるだろうと考え
ているのだと思っているに違いありません。

 

1年や2年で劇的に環境が変わることはないかもしれま
せんが、数年経つとライフスタイルや自動車の利用形
態が変化していたなんていうことはよくあることです。

 

自分のライフスタイルや利用形態にきちんと合致した自
動車保険になっているかどうかという点でも、やはり定
期的に自動車保険の見直しは必要不可欠と言えます。

 

自動車保険には見直しをすべきタイミングがあります。

 

生活環境や車の利用状況の変化など、その時の
状況に合わせて毎年見直しを行うのが理想です。

 

場合によっては、今のプランのまま保険を掛け続
けること自体が保険料の支払いの無駄になるケー
スもあるので、暮らしの中で気になった時点で自
動車保険の見直しを行っていきましょう。

 

最低限、以下のタイミングで見直しをしたいところです。

 

「子供が免許を取った時」
自動車の見直しをするきっかけで最も多
いのが、子供が免許を取得した時期です。

 

自動車保険は運転者の年齢条件で保険料が変わる仕組み
なので、子供が免許を取ったら年齢条件の変更の申し出
を行わなければなりません(親の車を運転する場合)。

 

35歳以上から全年齢に変更した場合、
保険料はかなり跳ね上がります。

 

この場合は2種類の見直し方法があると思います。

 

一つは保険料をできるだけ抑えたい。もう一つは、運
転技術の未熟な子供も運転するので、保険料が上がっ
ても補償を充実させておきたいというものです。

 

この二つは二律背反になりますので、同時に満たすことはほぼ不可能です。

 

どちらを重視するかを見極め、保険料と補償
のバランスを考慮する必要があるでしょう。

 

「自分の年齢が上がった時」
自動車保険は全年齢・21歳・26歳・30歳・35歳の年齢区分があります。

 

年齢が上がるほど保険料が安くなる仕組みです。

 

従来はこの年齢条件により保険料が下がるタイミングで補
償を見直し、より充実させるという人がほとんどでした。

 

しかし、最近の自動車保険では年齢条件は35歳以上というのが
最も上なのですが、賠償被保険者(主に車を運転する人)の年
齢を10歳刻みで区分し保険料を変える仕組みになっています。

 

年齢条件は同じ35歳以上、しかも内容も保険料率
も変わっていないのに更新したら保険料が上がっ
ていることに疑問を持ったことはありませんか?

 

これは、年齢区分が変わったためです。

 

40代が最も安く、50代・60代・70代
以上という区分で保険料が上がります。

 

ですので、49歳の人が50歳になったタイミン
グで保険を更新すると保険料が上がります。

 

これはこの年齢ゾーンの人の事故率を勘案さ
れていますので、年齢が上がるごとに事故の
確率が上がっているということなのです。

 

加齢とともに動体視力や反射神経などは衰えていきます。

 

それ故、事故率が上がるため保険料に反映されているのです。

 

保険会社が算出しているデータ上で事故率が上がる
タイミングということなので、保険の見直しをすべ
きいい機会だと考えられるのではないでしょうか。

 

「車を買い替えた時」
自動車の買い替えをした時も見直しのタイミングになります。

 

車を新しくしたのであれば車両保険の見直しの必要性もあ
りますし、追加で購入したのであれば新たに保険を付ける
ことになりますので、今契約している自動車保険とまとめ
てしまう事でノンフリート多数割引が適用され、もともと
あった自動車保険の金額を下げることもできます。

 

「車が古くなってきた時」
惰性で自動車保険を継続してきた方にとっては、
車が古くなってきて車両の価値が下がってきた
ときには、ぜひ積極的に見直しをして下さい。

 

保険料構成において車両保険はかなりの割合を占め
ており、車両保険を外したり車両条件を一般からエ
コノミーに変えるだけで保険料はぐんと下がります。

 

例えば、車両保険金額15万円の自動車保険
の車両保険部分の保険料が年間3万円だった
場合、5年間無事故であれば元が取れます。

 

それ以上掛け続けると、余計にコストがかか
ってしまうという事態も考えられるわけです。

 

もちろん車両保険は万が一の時にあるに越したことはない
ですが、車両保険金額が低くなってきた場合などは自動車
保険料と受け取れる車両保険金のバランスを加味して、補
償を削除し保険料を下げてみるのも一つの方策です。

 

「車に乗る頻度が少なくなった時」
多くの通販型自動車保険は、走行距離に応じて
保険料を変動させる仕組みを取り入れています。

 

あまり車を使わなければその分保険料は安くなる
ため、合理的に保険を利用することが可能です。

 

例えば、子供が大きくなって送迎する機会が減った、職場
が近くなったため走行距離が減ったなど、使用頻度が少な
くなった場合は積極的に見直しを行いたいところです。

 

ただ、この通販型自動車保険はディーラーなどでは
取り扱いがないため代理店では紹介してくれません。

 

自分でネット見積もりを依頼して申し込まなけれ
ばなりませんが、ネット申込することにより1万
円〜2万円のインターネット割引が適用されます。

 

更新が近い方はダイレクト型への乗り換えも含
め、自動車保険の見直しを行っていきましょう。

見直しは更新後では遅い?

自動車保険を更新してすぐの人であれば、見直しして
も大きな損はしません。保険会社を乗り換えた場合は
月割りで計算され、未経過の保険料が戻ってきます。

 

代理店を変えて同じ保険会社で契約するという場合も同じです。

 

日割り計算が適用されるので保険料
の面では損をすることはありません。

 

では、どこで損をする可能性があるのかというと、等級の進行です。

 

見直しをすると見直しをした日からまた1年、
前契約と同じ等級で契約を結ぶことになります。

 

更新をしたばかりの人であれば等級の進行の遅れ方がそ
んなに大きくないのですが、更新をして数ヶ月経過して
しまった人、または満期がもう少しでくるという人が見
直しをして契約を結び直すと、そこから1年になります
ので等級の進行が相当遅れることになります。

 

「どうしても等級の損をしたくない方へ」
どうしてもすぐにでも内容は見直したいけど等級の進行
は遅らせたくないという方は、現在契約している保険契
約の内容を契約内容変更という形で見直しましょう。

 

内容を契約内容変更で自分に合ったものにしておいて、
満期まで待ち乗り換えを検討している方は乗り換える
と等級の進行について損をすることはありません。

 

「20等級の人は今すぐ見直しても等級の損はない」
20等級の人であればそれ以上の等級はないので、どのタイミ
ングで見直しをかけても等級の進行における損はありません。

 

「複数所有新規やノンフリート多数割引でお得に」
車を新しく買い足して自動車保険を付ける場合、
保険を見直すタイミングになると思います。

 

今の自動車保険の等級が11等級以上であれば、新しい車は
複数所有新規(セカンドカー割引)を利用して7S等級とい
う割引率の良い等級でスタートすることができます。

 

また、車を買い足して新しく保険を付ける
タイミングで、全部の車の保険始期日を揃
えて契約することをおすすめします。

 

この場合ノンフリート多数割引が使え、すべての自動
車保険に台数に応じた割引率が適用され安くなります。

 

また、月払いで分割している人には分割割増がかかっていま
すが、ノンフリート多数割引を適用する契約には、この分割
割増がかからなくなりますのでその分保険料が安くなります。

 

「押し出し新規を利用することも可能」
新しく買った車の保険料の方が明らかに高い場合は、今ある
自動車保険の掛かっている車に新しい自動車を車両入替して、
押し出された現在の車を新規契約するという手もあります。

 

こうすることで保険料を抑えられますが、一つ注
意してほしいのが、新規で自動車保険を付けるタ
イミングでしかこの制度は利用できない点です。

 

自動車保険を付けた後に、やっぱり2台の保険を入れ
替えたいと思っても入れ替えすることはできません。

見直しをすることのデメリット

自動車保険の見直しで考えられるデメリットは2点あります。

 

「@等級の進行が遅れることがある」
保険契約自体を新しくやり替える場合は、その日から1
年間自動車保険の等級が進行するので、すでに経過して
いた日数分等級の進行が遅れることがデメリットです。

 

「A昔からある特約が消えてしまう」
見直しをして新たに契約をし直した場合、現在付
けているけど今はすでに新規で契約することがで
きなくなっている特約は付けることができません。

 

代表的なものとしては、車両保険の地震・噴火・津波特約です。

 

これは地震・噴火・津波でも車両保険
金額と同額まで補償されるものです。

 

現在付けられる地震・噴火・津波の車両保険の一
時金で、最大50万円までの補償になっています。

 

新たに契約を見直した場合は、このように
既得権益で付けることのできていた特約を
付けることができなくなってしまいます。

 

その点は注意してください。

自動車保険を見直す時の注意点

自動車保険の見直しは家計を考えるうえでとてもいいこ
とですが、むやみに見直しを行っては意味がありません。

 

以下の注意点を意識していきましょう。

 

「言われるがまま契約をしないこと」
新しく車を買った場合などは、その時にしか使えな
い自動車保険の契約術があるので、そのまま新規で
契約するのではなく、使える制度を使わせてもらえ
るよう保険会社にきちんと相談しましょう。

 

「等級の進行と保険料のバランスを意識すること」
乗り換えで見直しを考えている人は、更新
時の見直しでなければ等級は進行しません。

 

等級が進行することによる保険料の値下がりと、保険見
直しによる保険料値下がりのバランスを考え、どちらを
選択するほうがいいのかよく考えることも必要です。

 

「今付いている特約がなくなることににも注意すること」
前述したように、既得権益で付けられ
るすでにない特約も存在しています。

 

その特約がどうしても必要な方は、残念ながら乗り
換えによる見直しはやめておいた方がいいでしょう。

 

現在の自動車保険を契約内容変更という形で見直すしかありません。

 

自動車保険の見直しは、ライススタイルや車の利用形
態が変わるタイミングで見直す人が多いと思います。

 

特に、自動車を新たに買って車が増えた場合など
は、様々な割引制度を活用することができます。

 

バラバラに付けていてはこれらのメリットを享受することはできません。

 

自動車保険は定期的に見直すことが重要ですから、それ
と同時にデメリットもあることを認識して、信頼おける
保険会社の担当者に相談することが大事だと思います。

 

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